本日、サクラの花咲くよき日に、入学式を迎えられた 看護学部55名、看護学研究科2名、助産学専攻科8名の皆様、ご入学、誠におめでとうございます。本日に至るまで、皆様を温かく支えてこられたご家族の皆様にも、心よりお祝い申し上げます。また、敦賀市長様をはじめ、ご来賓の皆様にご臨席を賜りましたこと、厚く御礼申し上げます。公立大学法人・敦賀市立看護大学は、教職員一同、皆様を新たな仲間としてお迎えできることを、心からうれしく思っております。
看護師・保健師をめざす看護学部の新入生の皆さん、看護の実践や教育・研究を志す大学院生の皆さん、助産師をめざす専攻科の皆さん。皆さんはこれから、専門的な知識と技術を学ぶとともに、医療人として求められる責任感、倫理観、そして人を思いやる豊かな感性を育んでいきます。そして卒業・修了後には、社会の中で、人々の命と生活を支える、とても大切な役割を担うことになります。
ここで、特に学部の皆さんにとって、大学で学ぶ意義について考えてみたいと思います。
それは、急速に変化する現代社会において、多様な価値観や背景をもつ患者さん、そして地域で生活する方々を理解するためには、看護学の専門知識だけでなく、広い視野と豊かな教養が欠かせないからです。
また、皆さんは将来、医療現場を支えるリーダーとして、あるいは新たな医療や看護のあり方を考え、実践をよりよいものへと変えていく担い手としても期待されています。大学での学びは、知識を身につけるだけでなく、自ら考え、判断し、行動する力を育み、生涯にわたって学び続ける土台を築く時間でもあります。
そのために、本日は皆さんに 二つのことをお伝えしたいと思います。一つ目は、「社会人基礎力」を身につけることです。これは、卒業までに備えてほしい、社会で活躍するための土台となる力です。具体的には、自ら課題を見つけて主体的に行動する力、人と協働しながら学び続ける力を指します。看護の現場では、他者と協力する力、自分の考えを相手にわかりやすく伝える力、相手の話に丁寧に耳を傾ける力、多様な価値観を受け止める姿勢、ルールを守る規律性、そして自らを律する力が求められます。さらに、これらの力を支える実践的なスキルとして、現代社会において欠かせないのがデジタルスキルです。パソコンスキルだけでなく、正しい情報を見極める情報リテラシー、データを活用する力、生成AIやICTを適切に使いこなす力も重要です。授業や実習、日々の学生生活を通して、これらの力を少しずつ、着実に身につけていってください。
二つ目は、「社会的に重要な職業をめざす自覚を持つ」ことです。看護職は、人々の生命と生活を支える、社会にとって欠くことのできない存在です。高齢化の進展、感染症への対応、災害医療など、医療に求められる役割は今後ますます大きくなります。さらに、皆さんが社会で活躍する2040年頃には、高齢化率がピークを迎え、医療や介護の需要が一層増大する一方で、それを支える人材不足が深刻になると予測されています。いわゆる 「2040年問題」 です。このような時代において、皆さん一人ひとりの存在は、社会にとってますます大切なものになります。
そのような時代であるからこそ、どうぞ安心して学んでください。本学では、学生の皆さんがこれら二つの力をしっかり身につけ、安心して学修に励めるよう、学年担任、各科目担当教員をはじめ、教職員が一丸となって、皆さん一人ひとりに寄り添いながら支援してまいります。本学は小規模な大学だからこそ、教職員と学生の距離が近く、一人ひとりの成長を丁寧に支えることができます。困ったときには、どうぞ遠慮なく周囲を頼ってください。
また、本学は敦賀市を設置主体とし、地域の支援を受けて運営されています。敦賀市からは、皆さんに大きな期待が寄せられています。敦賀は、関西・中部からのアクセスにも恵まれ、豊かな自然と落ち着いた環境の中で学ぶことができる地域です。地域の方々や医療現場との関わりの中で得られる学びは、看護の本質を理解するうえで、何ものにも代えがたい財産となるでしょう。ぜひ地域の行事や文化にも触れ、この敦賀という地で、学びとともに豊かな時間を重ねてください。
大学生活は、皆さん自身を大きく成長させる、かけがえのない時間です。新しい環境の中で、多くの人と出会い、さまざまな経験に積極的に挑戦してください。そして卒業・修了の際に、「敦賀市立看護大学で学んで本当によかった」「ここでの学びが自分の力になった」と心から実感できる学生生活を送られることを願っています。
結びに、皆様の今後のご健勝とご活躍を心より祈念申し上げ、お祝いと歓迎の言葉といたします。
令和8年4月3日
敦賀市立看護大学
学長 佐々木綾子
