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学長挨拶

学長挨拶 2023年4月4日

 2023年4月には、看護学部生56名、6名の助産学専攻科6名、看護学研究科4名の入学生のみなさんを迎えることができ、在校生、教職員ともども大変喜んでいます。
 公立大学法人敦賀市立看護大学は、2014年4月に開学し、今年は10周年を迎えます。本学の特徴は、学部の段階から「応用看護3分野の専攻」ができることです。学生は、看護の基礎科目と各論全般を学んだあと、2年生修了時点で、地域、在宅、救急・災害の3つの分野から1つを選び、それぞれの専攻に比重を置いた科目を履修します。より深く学ぶことで、深めることの意味や「学び方」を学びます。
 また、本学は、看護の臨床実践能力を重視した教育に力を入れています。コロナ禍で他の看護系大学がバーチャル実習などに切り替えざるを得ない状況が続いた時も、臨床現場と交渉し、学生と患者さんの安全を確保しながら、現場での実習を実現してきました。ベッドサイドに流れる文脈、患者さんとの間に展開する様々な現象一つ一つに、看護としての意味が凝縮されており、それは、その時その瞬間しか見ることのできない現象です。貴重な瞬間を積み重ね、看護の意味を探求することによって、学生は、ナイチンゲールが言う「看護であるものとそうでないもの」を鋭く見分けるようになるのです。
 この敦賀の地は、シベリアからのポーランドの孤児や迫害されたユダヤ人を受け入れ、惜しみないケアを提供した歴史をもつ土地として知られています。みなさんが4年間、修士では2年間、助産にあっては1年間、この敦賀の地で、広い教養と専門知識、技術を身につけ、「病む人」に出会い、皆さんの中にある「ケアリングの能力」が引き出され、真の看護に出会うことができますように、お手伝いできることを楽しみにしています。キャンパスでお会いしましょう。

理事長 兼 学長
内布 敦子(うちぬの あつこ)

<略歴>
熊本県出身。虎ノ門病院で約10年の臨床経験の後、千葉大学で看護学修士、大阪大学で人間科学博士を取得。東京女子医大看護短期大学講師、ミネソタ大学リサーチスカラー、1993年から兵庫県立看護大学(現在の兵庫県立大学)に勤務し、教授、学部長、副学長を歴任。2021年4月から公立大学法人敦賀市立看護大学理事を経て、2022年4月理事長兼学長に就任。専門はがん看護学。
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